Development of high-performance bulk thermoelectric materials:
We aim to develop environmentally friendly thermoelectric conversion materials that can directly convert the huge amount of unused energy (of low-temperature wasted heat below 300 degree C) into electric energy.

高性能バルク熱電変換材料の開発:莫大な未利用エネルギーである300 ℃以下の低温廃熱を直接電気エネルギーに変換することができる環境調和型の熱電変換材料の開発を目指します.

構造制御による新たな挑戦
大気中に放出されている莫大な低温(300 ℃以下)廃熱エネルギーを回収する技術として,材料に温度勾配を印加することで生じる熱起電力(ゼーベック効果)を利用した「熱電変換発電」が挙げられます.このような「熱」から「電気」エネルギーへの直接変換を実現する熱電発電材料として,現在までBi2Te3がごく小規模に使用されており,またBi2Te3の熱電変換性能を凌駕する熱電変換材料が幾つも開発されてきましたが,希少・有害性元素を含む,熱安定性が欠如している,もしくは製造コストが高いなどの理由により,熱電変換発電の大規模・産業化には至っていません.本研究室では,熱電変換発電の大規模・産業化を実現する,有害元素を含まず,かつ資源性に優れて低価格な元素のみから構成される高性能バルク熱電変換材料の開発を目指しています.高炉やゴミ焼却場で発生した低品位廃熱,さらには自動車廃熱を回収することができれば,莫大なCO2排出量を削減することができ,低炭素社会の実現に貢献できます.